マンションコラム
vol.4

「リフォームする時のポイント」

2020年3月24日

3年前に離婚した、花田いずみ32歳。現在年収250万円で、小学2年生と6年生の2人の男の子を育てている。
賃貸マンションに住んでいるが、年々たくましく頼りがいが出てきた長男が、自分の部屋が欲しいと言い出し困っている。
このコラムは、不動産やローンの知識など全く持っていなかったいずみが、 謎の人物「飛田薫」から学び、家を買うまでのストーリー。

―――仕事帰りに新しい賃貸物件を探すため不動産屋に行ったいずみ。カフェだと思って入った店が不動産屋だった。コーヒー好きの不思議な店主 飛田薫がコーヒーを出してくれ、心がほぐれたいずみ。自分の身の上話や賃貸マンションを探していることを話すと、マンションを買うとこなどについていろいろ教えてくれたのだが、帰宅時間になり、店を飛び出した。

はあ~、家事も全部片付けたし、今日も一日が終わった~!物件探しに行っていることは、まだお兄ちゃんたちに内緒にしておこう。それにしても薫さん、不思議な人だったな。いろいろ教えてくれたし、また明日行ってみよう!

――――翌日仕事終わりに薫の店に寄ったいずみ。

やあ、いずみちゃん!元気かい?今日もお仕事お疲れさま。
はい、今日はマンデリンを使ったカフェオレだよ。酸味が少なくて、苦みが多いからカフェオレにはぴったりなんだ。

マンデリンって楽器?はあ~、美味しい!!ふぅ、疲れが吹き飛びました。今日は昨日の続きで、リフォームについて教えてください!

いいよいいよ。リフォームはね…

あ!そういえば、ママ友のかなちゃんが中古の戸建てを持っていて、リフォームしたら、当初の想定よりもすごい高くなったって言っていました。1.5倍くらいの金額になったって。

ふむふむ。どこをリフォームしたんだい?

ええと、最初はキッチンとリビングをお願いしていて、見積りが150万円くらいだったって。でも、実際にリフォームを始めたら、壁紙も変えたくなって、あとは食洗器も付けて、お風呂もトイレもって色々盛り込んだら250万円になったって。

この間お邪魔してきたんですけど、すごく素敵なキッチンだったけど、高いなぁって。私にはとても手が出ないです…。だからリフォームってすごく高いイメージだし、物件買って更にリフォームするなんて、どうしたら良いのか分かりません。

そうだね、リフォームは見積りを出してもらうまで値段が分からない。だからリフォームが必要な中古物件を買うことに躊躇する気持ちはよく分かる。

あ、リフォーム済みの物件を買えばいいんじゃないんですか?

ははは!そうだね、それは楽だ。自分の希望にぴったり合うリフォーム済みの物件があれば良いけれど、それだと底値で買うことができないよ。販売業者さんの手数料が入ってくるからちょっと高くなるだろうね。

フルリフォームした物件は、新築マンションの60%~70%くらいの1500万~1700万円くらいになることが多いかな。

ええっ!結構高い!じゃあどうしたら良いんですか??せっかく家を買えるかもって夢が持てたのに(泣)

おおお、泣かないでおくれいずみさん。大丈夫、大丈夫、リフォームについて詳しく教えてあげるよ。ほら、カカオ80%のチョコレート。今日のカフェオレにとても合うよ。

…あ、本当…美味しい…。あ、噛まずに飲んじゃった!

ははは!まだあるから。ほら、どうぞ。

さてさて、リフォームだが、底値の物件を買っても、リフォームしたら、全体がいくらになるのか分からないよね。

リフォームがどれくらいの金額になるかと言うと…。実はリフォームの相場は2つあるんだよ。一般向けの金額と、業者向けの金額だ。

え?業者向け?絶対業者向けの方が安そう!

そうだよ。
なぜ一般向けの金額の方が高いのかと言うと、お客さんを集めるための広告費や、リフォームしている業者の現場とお客さんの間に営業の人がいて、その営業の人と打ち合わせなどをするからその人件費、更にお客さんの好みに合わせて素材や色柄などの仕様をオーダーメイドする場合もあって、その分割高になってくるんだ。

あ~それ、新築マンションの値段のつけ方と似ていますね!

これは、仕方ないことだね。
かなちゃんのリフォーム代は、今の話を聞く限り適正な値段だと思うよ。最低でも3回くらいは打ち合わせもしているだろうし。

そうかもしれないです。かなちゃん、すごいこだわり派だもん。リフォームしたところを一つ一つ説明してくれました。

業者向けが一般向けに比べて安い理由はまだある。
業者が使う材料や壁紙、お風呂などの商品の選び方にあるんだよ。
販売しているメーカーが、商品をたくさん流通させるために、価格を抑えたベーシックな商品を販売しているけど、業者がそういう商品を使うから安くできるんだよ。

なるほど。どんな商品でもたくさん出回っているものは安いですものね。あとは、こだわりが無い人は、打ち合わせの時間が少なくて済みますよね。

そうだよ。だから、ベーシックな商品を使い、打ち合わせが少なくなれば必然的にコストは下がるね。

なるほど~。でも、それは業者さん向けですよね?私たち一般人は、どの商品が良いのかとかよくわからないですよ。そんなにこだわりは無いけど、後々、あ~ここもリフォームしておくんだった!とかになったら困っちゃいます・・・。

確かにそうだね。リフォーム業者さんたちも、きちんと判断できるようになるまで5年くらいは勉強するからね。

ううぅ…。でも、一般の私でも安くリフォームできる方法があるんですよね?

今日はやけにグイグイ来るねぇ(笑)。

確かにそういう方法もあるよ。「パッケージリフォーム」と言うんだけど、業者が、さっき言ったようなたくさん流通している商品をピックアップして、壁紙はこの商品、お風呂はこの商品などと、パッケージ化しているんだ。これだと打ち合せの数も少なくて済むだろう。

壁紙の色とか模様も決まっているんですか?そこはちょっと選びたいなあ~と…。

もちろん壁紙の色やデザインは選べるよ。でも、壁紙の素材などの細かい仕様や、ここの壁は無くして部屋を広くしたいとか細かいこだわりがある人には、リノベーションをお勧めするね。

私、そこまでこだわりは無いです。居心地が良い家にできれば良いです。かなちゃんのキッチンへのこだわりはすごかったけど、私はあまり気にしないですし。

これは裏話なんだが…。

売る時になると、こだわったキッチンなどの値段は販売価格に反映されないんだよ。総ステンレスのキッチンとか、金ぴかのトイレとか・・・。
車も、一般的ではないカスタマイズをしてしまうとかえってマイナスになって売れにくくなるんだ。カスタマイズ、楽しいんだけどねぇ…。

なるほど!でも大丈夫です、私は金ぴかのトイレにしませんから!

ははは!そうだろうねぇ。

リフォームが必要なところは、主に3カ所。

床・壁・天井などの「内装」、30年も経つと水回りのキッチン・トイレ・お風呂の傷や汚れ、給排水する排水管の漏水や給湯器を新しくする必要があるかもしれないから「水回り」。あとは、「間取り」かな。
昔は細切れの間取りが多かったけど、今はゆったりとした間取りが主流だからね。

そうですね。さっきのパッケージリフォームは、その3カ所がパッケージになっているんですか?

内装・水回り・間取りの3カ所が1つのパッケージになっているのもあるけど金額がまちまちだね。

よくあるパッケージは、水回り4点パックかな。食洗器付きのキッチン・シャンプー付き洗面所・お風呂・トイレの4点で工事も含めて150万円とかね。

そんなに付いて150万円ですか?なんか安い!

そうだろう?物件で痛んでいるところはだいたい一緒だからね。パッケージの方がお得なんだよ。

ちょっと安心しました!
あ、でも、パッケージのことはわかりましたけど、もしかしたら内装・水回り・間取りの3カ所以外で、一見目に見えないところが痛んでいたりして、あ、ここもリフォーム必要だった!なんてことあったりしませんか?
リフォーム業者さんなら、色々分かるかもしれないけど、私は素人だし。「パッケージでお願いしま~す!」だけだとちょっと怖いかも・・・。

うんうん、そうだね。やっぱりプロに見て欲しいよね。「ホームインスペクション」といって、一級建築士が見て判断してくれる国の制度があるんだよ。

い、いんすぺくしょん?

今回のポイント

① リフォーム済みの物件の価格は新築の6~7割となり、底値ではない。
② リフォームの相場には、一般向けと業者向けがあり、一般向けは高い。
③ リフォームが主に必要な個所は大きく分けて内装・水回り・間取り
④ リフォームに必要な部分がセットになっているパッケージリフォームはお得